Islamabad
to Lahore(ラホール移動日)
〜旅の疲れで日本のダシ風味を愛しく思う日〜
今日で、イスラマバードも最後。
NgさんとIさんは、Nzさんとともに朝8時にご出勤。ご苦労様です。
朝のお見送りのときに、みんなで500ルピーずつ出し合った謝礼金は
お二人は受取れないとおっしゃったので、お世話になったお礼の手紙を書きました。
本当にありがとうございました。
そして、私たちの出発は10時半の予定だったのだが、
出たのは結局12時前になってしまった。
というのも、後輩の一人が具合が悪くなってしまったのである。
少し前から、足の裏に傷が出来ていたのだけど、それが化膿してしまってひどい状態に。
私も日本から持ってきていたアルコールの消毒液をあげたりしていたのだけど、
日に日に悪くなるばかりで、風通しの良くない足の裏、という場所が悪かったとしか言いようがない。
そして、昨日の晩にバンソウコウを貼り付けていたらしいが、
それが最悪なことに、傷口にびったりとくっ付いてしまっていたのだった。
剥がそうとしても、涙が出るほど痛いらしい。
だけど、剥がさないと余計にバイ菌も繁殖してしまうし、
もだえ苦しみながらバンソウコウを剥がす彼女の姿は痛々しかった…。
どうにかこうにかバンソウコウも剥がれ、準備はOK。
ようやくみんなバスに乗り込み、1時間半遅れで出発した。
まずは、イスラマ初日と2日目に訪れた、ハンディクラフト・センターでお買い物。
これがイスラマバード最後の買い物とあって、みんな奮発奮発です。
先生はずっと買おうか迷っていたという、でっかい金色のラクダの置物をとうとうご購入。
こぶのところに跨がれそうなくらいに大きなラクダさんです。
果たして、どのようにしてお持ち帰りするのでしょう…。
私も最後と思って、締めで絵はがきなどを購入。
これは奮発するまでもない、やっすい値段なんですが…。
パキスタンの各地の絵はがきを選んでみました。
★上段L→R:
1. ラホールのバードシャーヒー・マスジッド。ラホール2日目に行きましたね。
2. ラホールの街の様子。空に飛んでいるのは凧です。
この写真が撮影されたのは、ラホールの春の恒例行事『バサント』というお祭りの日の様子。
バサントは2月中旬頃にラホールで行われ、凧揚げをして春を祝うバサントというお祭り。
凧糸にはガラスの粉末が入っていて、他の凧を落とそうと糸をぶつけ合うのだ!
バサントはすごく盛り上がるみたいで、私も一度見てみたいです。
しかし、この行事では屋根からの落下やガラス粉末入り凧糸によって、
けが人や死者が後を絶たないんだとか。ひぇ〜。
3. ペシャーワルの旧市街。ペシャーワル2日目で練り歩きました。
次に行くときは、もっと体調のイイときに行きたいものです…。
★下段L→R:
4. カラコルム・ハイウェイ。フンザのガネーシュ村というところあたりらしい。
今回はプランに入っていなかった、パキスタンのノーザン・エリア。
ヒマラヤ山脈、ヒンドゥークシュ山脈に続く、高い山々が連なる山岳地帯。
トレッキングで有名。私も機会があればぜひぜひ行ってみたい!!
世界第2位の高さの山・K2(8611m)や、ナンガーパルパットなど、有名な8000m級の山は、
ここパキスタンのノーザン・エリアにあります。
そして、パキスタンの桃源郷、とも言われるほど、キレイな場所です。
長寿の人も多く、80代・90代と長生きするおじいちゃんおばあちゃんがいっぱいいるのだという。
また、フンザといえば、『風の谷のナウシカ』の舞台のモデルになったことでも有名。
フンザの話とちょっとずれますが、風の谷のモデルはオーストラリアにあるマウント・オルガだ、
という説もあるようですが、これはスタジオジブリが公式に否定しているみたいです。
じゃあ、風の谷のモデルになったのは、やっぱりフンザかな…?
でも、どちらにしても、この↓写真を見れば、モデルと言われるのも納得かも。
それと、絵はがきの真ん中に写っているのは、そうです、パキスタン・デコトラ!
昨日も大量に見た、あのデコトラたちの仲間ですね。
5. イスラマバードのシャー・ファイサル・マスジッド。イスラマ2日目に行きました。
さてさて、そんなこんなでイスラマバードでの買い物も全て終わりました。
あとは、パキスタン旅行最後の都市&今回二度目の都市、ラホールに向けて走るのみ。
バスはまた、長い長い道のりのハイウェイを走り出した。
今回の旅行でのバス移動は、最初はすごく不安だった。
というのも、私は車酔いをしやすく、長時間バスに乗ったままでは地獄を見るかも、という不安があったから。
だが、幸いにも道が舗装されていることもあって、車内では酔うことなく過ごせた。
車に長時間乗っても、意外に疲れてないし、ひと安心。
でも、バスの運転手のおっちゃんはしんどいだろうなぁ。
私たちは、どこに行くにもバスで行動しているし、
その間、おっちゃんはずっと付きっきりでバスを運転してくれているんだから。
そして、今日もイスラマバード-ラホール間という長距離をバスで走ってくれている。
今日は、おっちゃんが黒っぽい何かを口に入れるところを目撃した。
きっと眠気覚ましの食べ物か何かだろうな。
それに、ときどきハンドルがふらついたりしていた。
本当にお疲れ様。
パキスタンの人口の約70%が農民というだけのことはあって、
ハイウェイの道すがら、外から見える風景はやっぱり農村ばかり。
27日のきこーでも書いたが、ハイウェイの通っているパンジャーブ地方は灌漑農業が発達している。
ここまでのパキスタンきこーで書いてきた街は、パキスタンの都市部だったが、
バスの車窓から見えるこの風景こそが、パキスタンの真の姿なのだ。
ハイウェイ途中のドライブインで休憩。食事の時間だ。
食べ物はもちろん…パキスタン料理。
カレーにカバーブ、ナンにラッシー。
当たり前だ。
だってパキスタンだもの。
だけどね、だけど…。
アタシは今、ものすごぉく、「おうどん」が食べたいよ(泣)。
あぁ、愛おしい日本のダシ風味。。
早く和食をこの口いっぱいに味わいたい…!
パキスタン料理もうまいんだけど、やっぱりアタシは日本人なのよねぇ。
さっきは、長時間のバス移動でも疲れてない、とか言ったけど、
実は相当疲れているんだろうということに、このとき気づいたのでした。
おっと、ここで今日のにっきはおしまい。
これだけだとちょっと少ないので、今回は特別にパキスタンで出会った子供たちをご紹介。
上段左:ペシャーワル散策の日にも登場した彼ら。デジカメで撮った液晶画像を見せたら大喜びでした。
上段右:彼らも、同じくペシャーワル散策の日に出くわした少年たち。
いちばん左の茶髪のコが嬉しそうにニコニコしながら、ずっと私たちの後をついてきてました。
パシュトゥーン系の顔した、笑顔のかわいらしい子どもたちです
(パシュトゥーン系の解説はコチラ)。
中段左:9/4に行ったラホール旧市街内の楽器屋さんにいた少年。
大人並みの軽やかな手さばきで、楽器を作り上げていました。
それにしても、この少年はかなりオトコマエだと思うんですが、皆さんいかがですか?(笑)
中段中:同じくラホール旧市街で遊んでいた子どもたち。多分兄弟ですね。
三輪車に乗ってどこにお出かけかな?
中段右:26日にもちょっとご紹介した、我らのT先生の愛孫。
T先生が目に入れても痛くないくらいにかわいらしいお孫さんです。
下段左:シャー・ファイサル・マスジッドに来ていた子どもたち。
お母さん方と一緒にお行儀よくしてました。
下段右:ラホールで会った、髪飾り売りの兄弟。
これで生活のためのお金を稼いでいるのだろう。
イスラマバードではほとんどないのだが、ラホールでは物乞いがすごく多くて、本当に気が滅入る。
それも、大人だけじゃなく、赤ちゃんを抱っこした母親や、果てには子どもまでもが、
薄汚れた服、痩せこけた頬、悲しそうな表情で、手を口にもっていく仕草をする。
「何か食べ物をください」というジェスチャーだ。
下手に1ルピー、2ルピーとあげてしまうと、次から次へと他の物乞いがたかる。
だから、私たちは何もしてやることが出来ないし、
こんな言い方ひどいかもしれないが、子どもをダシに使っているのは、
良心の呵責に訴えかけられているようで、気分のいいものではない。
その点、この写真の少年たちは、物を売ってお金を稼ごうとしている。
バードシャーヒー・マスジッドの前にも、うちわ売りの少女がいた。
ちゃんと頭を使って生活の糧を得ようとしているのは、がんばって生きてね、と応援したくなってしまう
(もちろん、物乞いの人たちもがんばってほしいです)。
さぁ、明日からは、パキスタン旅行のラストスパート、ラホールだっ!