Bangkok(バンコク4日目)
         〜まったり気分のまま次なる地へと思いを馳せる日〜

朝、起きてからホテルのビュッフェで朝食をとり、早々にチェックアウトを済ませた。

今日でタイは最後。名残惜しい。

旅行に行く前は、タイよりパキスタンパキスタン、という気持ちだったけど、
タイをたっぷり満喫した今となっては、離れたくない思いでいっぱいだった。
期間も短かったから、まだ十分に楽しみきれていない気もする。

今度来るときは、もっと時間をゆっくりとって遊びに来たいなぁ。

寂しい気持ちと同時に、ついに待ちに待ったパキスタンへの思いが、
胸の奥からふつふつと沸いてきているのもまた、事実であった。


今日も友人と足を使って散策に出かけた。
朝はルンピニー公園で二人で語り合いながら、まったりする。(
地図:上D1〜2)

今日の天気はあまり良くないね…ラマ6世さん
 広くてきれいな公園である。空気も澄んで、気持ちいい。
 ベンチに座ってなごむ。
 ジョギングや体操に励む人たちの姿が見られる。

 湖のスワンボートにも乗ってみた。
 女二人で何やってんだか、と思いつつも楽しんだ。

 湖のほとりでは、家族団らんでピクニックを楽しんでいたり、
 ラブラブカップルが愛を語り合う光景も(…ちっ)。


お昼の時間になった。
迫り来るパキスタンに備えて、刺激の強いタイ料理は控えることにし、
世界共通の味、マクドナルドへ足を運んだ。

そこでまず驚いたのがコレ↓

Sawasdee ka!

 さっすが、タイは違うぜ。
 天下のドナルド様も合掌でお出迎え。
 つい、こちらも手を合わせたくなってしまう。

 タイ語で「こんにちは」はサワッディー。
 その後に男性はクラップ、女性はカーをつけるのだ。

 サワッディーカー(^人^)



どこでもマックは健在
 メニューもほぼ同じだけど、微妙に違う。
 写真の手前は、日本にもありそうでないマックチキンバーガー。
 そして、奥のがサムライポークバーガー(!!)。

 ネーミングにひかれて食べてみたが、どうやらテリヤキマックバーガーらしい。
 やっぱり「日本=侍」、のイメージかぁ。

 ナゲットやポテトにつけるケチャップも2種類ある。
 普通のケチャップとチリソース。
 チリソースがこれまたウマイんだなぁ〜。


お腹も満足したところで、次はタイでハマってしまった足裏マッサージへ。
今日行ったところは、ソフィテルの近所にある、庶民的な感じのところ。(
地図:上B3中央上辺り)

ここのおばちゃんは、か〜な〜り指圧が強く、
めちゃめちゃグリグリとやられて、かなり痛かった。
気持ちいいといえば気持ちいいんだけど、昨日のよりもキツイな…。

そして、マッサージも終わりに近づいたころ、おばちゃんはおもむろにこう言うのだった。
「気持ちよかった? チップははずんでよね」と…。

いや、
昨日までのマッサージ師さんにはチップを渡してたけど、
おばちゃん、アンタにはあんまし渡したくないよ。
しかもせびるなよ、ったく。渡さなアカン状況やんこんなん。
ぶつぶつ…(-.-;

渋々、私はわずかばかりのチップを手渡し、
ニコニコ笑顔のおばちゃんを憎らしく思いながら、店を後にした。


4時半。出発の時間だ。

ホテルを後にし、タクシーでドンムァン空港に向かう。
とうとう、タイともお別れだ。はぁ、もっといたかったなぁ。
名残惜しみながら、タクシーの窓に移り行くバンコクの景色を、しっかりと目に焼き付けた。

空港に着き、早速手続きを済ませて、搭乗時間にラホール行きのゲートへ向かった。
ゲートに一歩踏み入れると、一瞬にして、雰囲気ががらりと変わった。

すでに、ゲートには「らしき」顔ぶれが揃っていた。
面子は男性ばかりで、その浅黒い顔は皆一様に口髭をたくわえていた。
女ばかりの我が集団に集まる注目。こ、怖いぞ〜。
搭乗前の金属探知、ボディ・チェック、荷物チェックもこれまでになく厳しい。
やたらめったら時間がかかって、くたびれてしまった。

そんな不穏な雰囲気の真っ只中、誰かが大声をあげるので、何だろうと思って振り返ると、
何と、私たちと同じ専攻語の先輩だった。
在パキスタン日本大使館に勤務されているNz先輩である。

Nzさんはたまたま休暇でタイに来ていて、その帰りとのことであった。
本当に、本当に、あまりの偶然に声も出なかった。

Nzさんには、パキスタンでもめいっぱいお世話になることとなる。


飛行機内もこれまで味わったことのない、異様な雰囲気だった。
どうも落ち着きがなく、せわしない。
機内食もパキスタンを匂わせるような味で、チキンもめちゃ辛い。

どうやら、本当にパキスタンへ向かっているらしい。

照明が落とされても、周りはまだ何となく騒がしい。
そんな機内をよそに、私はまどろみながら窓の外を見ていた。

そこに見えたのは、インドの夜景、そして、空一面に広がる星空。

街の明かりと空の星とが完全につながって、まるでこの世のものとは思えない、
これまでに見たこともないような、不思議な美しい光景であった。

何だかキラキラして…きれいだぁ…これは夢なのかな…?

重い瞼を閉じてしまわないよう、必死にこらえながら、窓の外を眺めていた。


とうとう、ラホール空港に到着。
着いてもやっぱりせわしなさは変わらない。

飛行機から降りてくると、パスポートチェックというのがある。
そこで、やたらと列ができている。うぇ〜、めちゃめちゃ待たなアカンやん…。



‐待つこと30分‐


ようやく順番が回ってきた。

パスポートの写真と実際の顔が一致するかどうかのチェックらしい。
受付のお姉さんにパスポートを渡し、カウンターに設置してあるカメラで顔を写される。
これを一人一人やっているから時間がかかるのである。

当然のことながら、何の問題もなく通過。
頭からショールをかぶったお姉さんはニッコリ笑ってくれた。


時間はもう深夜12時近くになっていた。

何もかも済ませて空港を出発しようとしたら、空港前がえらい騒ぎだった。
まるで有名人を出迎えるかのような人だかり。何で??

そんなところへ洋服を着た日本人が多数表れたもんだから、これまた大注目。
何もしてくれるなよ、何も持ってないからな。

大混雑の空港入り口を抜けて、バスに向かう。
パキスタン滞在中にお世話になるマイクロバスである。
運転手のおっちゃんは、ちょっとビン=ラディン風で怖そうな雰囲気が漂う。

小さなマイクロバスに、大量の荷物を無理やりのせて出発した。

な、何人乗り?
 (ここで、ラホール空港の写真を掲載したいところなのだが、
  あいにくながら、ラホール空港の写真は撮れなかった。
  というのも、パキスタンでは軍関係の建物の写真はご法度で、
  ここラホール空港も軍用地であるというわけ。
  モスク風のエスニックな外観で、ぜひとも撮っておきたかったのになぁ)

 ホテルまでの道すがら、窓からラホールの夜の景色を眺めていた。
 そうしたら、何とバイクに一家総出で乗る親子連れを発見!

 パキスタンでは乗り物の相乗りは常識らしい。


ホテルに到着。
ラホールで私たちが滞在するのは
ホリデイインというキレイめなホテル。

結構ゴウカ 内装もゴウカ

着くと早速ウェルカムドリンクをいただいた。マンゴージュースだった。
繊維質のものが口中にまとわりついて、ちょっと気持ち悪かった。
でも100%マンゴーの果汁がとってもジューシーで、甘くておいしかった。

中もキレイで落ち着けるし、タオルや石鹸など、アメニティも揃っている。
パキスタンだと思ってなめてかかってはいけない。いやはや、恐れ入りました。

こりゃすごいわ、と感心していると、先生の部屋から電話があった。
後輩のコたちの部屋に見知らぬパキスタンの男の人から電話がかかってきたらしい。ひえ〜。

さっき、ホリデイインに入るときに外から私たちのことを見ていたのだろうか。
「ホリデイインに泊まっている日本人の女の子と知り合いなんだが、電話を取り次いでくれないか」
とでも言って電話すりゃ、簡単なことだ。
日本人で女の子mというだけで好奇の目にさらされてしまう。気をつけねば…。

タイとはがらりと変わる、全くの異様な雰囲気に飲み込まれながら、
初めてのパキスタンの夜を過ごした。



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