イン・ザ・カット / In The Cut ('03 オーストラリア=アメリカ=イギリス)


<ストーリー>

ニューヨークの大学で文学を教えるフラニー。
他人に心を開かず距離を置いて生きる彼女の唯一の安らぎは、“言葉”を集めることだった。
そんなある日、フラニーの家の近くで猟奇的な殺人事件が発生。
同じ折、彼女も犯人らしき人物に襲われる。しかし、記憶に残っていたのは、その手首にあったスペード3のタトゥーだけ。
刑事マロイが彼女の元に聞き込みに訪れたことから、彼女の静かな生活は一変していく…。



<評価>

★★★☆☆(三つ星級)



<かんそー

メグ・ライアンが脱ぐって?! あのラブコメの女王が? マジかよ! という驚きを携えつつ、観に行ったこの作品。
学校帰りの
箕面109シネマズにて、観客わずか4人(笑)のシアターで鑑賞いたしました。

いやぁ、脱いだねぇ、メグ。とうとうエロさを爆発させてしまったねぇ。
これまでには見たこともない、セクシーメグでした。
しっかし、なぜメグが溺れていく相手役をマーク・ラファロにしたのかは謎。
おっさんやん、と思ってしまうのは私だけ?
しかも、ただヤリたかっただけちゃうん? と思ってしまうのだけど、違うのかな。

そういえば、洋画(特にアメリカの)を観ているとよく思うことなんだけど、
ガイコクって、恋愛においては何よりもまずセックスなのかね?
セックスから始まる恋愛が多い気がするのは、単なる気のせいか?
たった1回だけセックスして終わるような関係でも、さほど特別な感じもなく気にしてないようだし。
アメリカではそれが当たり前なのか?

この作品の見どころは、メグが脱いだというところだけのような。
サスペンスとしては、かなりイマイチ。だって、誰が犯人か、最後の方でわかるもん。
ちょっとサスペンスが好きな人だったら、かなり物足りないな。

それと、映画全体の雰囲気も、幻想的な感じなのかもしれないけど、
それもどうも中途半端でパッとしないんだなぁ。
ときどきぼやーっとしたような映し方になって、ミステリアスな感じなんだけど、
メグのセクシーな裸体にまで、そのぼやかしを入れないで〜。そんなだったら脱いだ意味ないやん。
それから、フラニーが自分の好きな言葉を集めていく、というエピソードも、
観る前にあらすじを読んで、結構気に入ってたところなんだけど、
これも単なるエピソード程度で、中途半端に終わってしまった。
もっとストーリー全体に深く絡めて描いたら、面白かったと思うけどなぁ。

でも、監督が女性ということで、全体的な印象は女性的な感じがした。
さっきも挙げた、自分の気に入った言葉を集めるというのも、ステキだと思ったし、
フラニーの部屋のインテリアやファッションもキュートだった。
おもちゃの人形から流れる、へんてこりんな歌もなかなかカワイイと思った。
ちょっと気持ち悪かったけど、あの演出は正解だと思う。
それから、最初と最後に流れる、「ケ・セラ・セラ」がフラニーの不安定な心を表すかのように、不協和音の旋律を奏で、
観終わってからもずっと耳にこびりついて離れなかった〜。
星3つのうちの1つは「ケ・セラ・セラ」に献上いたします。


(鑑賞日 2004・4・13)
(記入日 2004・4・25)


お気楽映画かんそー文Top